とある結婚相談所に勤める私はお見合いの立ち合いをする。
お引き合わせをしたり、お飲み物を出したりで、聞く気が無くてもお二人の会話が耳に入ってくることもある。
その中には、思わず『おだまりぃ~!』と叫びたくなる発言があるから驚きだ。
婚活中の皆様、以下の実話を反面教師として、ご自身のお見合いを省みていただければ幸いです。
CASE①
私『お飲み物、ご用意できるんですよ。何が宜しいですか?』
会員様「う~ん、さっきはアイスティだったから、今回は…」
え~い、おだまりぃ~!
「さっきは」って何?
今日あなたは、この女性様に会いに来たのでしょ。そうよね。
お見合のダブルヘッダーなんてしてないわよね。
掛け持ちされていると知って、気分の良い人なんていないのよ。
CASE②
私『お飲み物、ご用意できるんですよ。何が宜しいですか?』
会員様「いつもの」
おっ、おだまりぃ~!
ここは馴染みの喫茶店ではない。
見合いの常連ぶりを見せてどうしたいのですか。
CASE③
お見合いルームの椅子を新調した。
私『男性様、こちらのお席にどうぞ』
男性会員様「おや、椅子が新しくなったねぇ」
おだまりなさい!!
見合の常連ぶっても得することは一つもありませんってば。
CASE④
「お見合い何回目? 僕8回目」
おだまりぃ~!!
いきなり婚活歴披露してどうするの。
7人に断られた人とお見合いするお相手の気持ちにもなってください。
婚活歴は問うも語るもご法度です。
CASE⑤
お引き合わせを済ませて飲み物の準備に退室しかけたら男性様の声。
「自己紹介をします。私の名前は…」
さっき私が紹介したのに…と思いつつキッチンへ。
丁寧にコーヒーを入れたので7分もかかってしまったと反省しながらお部屋に戻れば、まだ男性様の声。
まだ自己紹介が続いている。
なんだか冷たい雰囲気… 女性の目が… 既に死んでいる。
「僕の職場は…」
もう、おだまりなさい!! お見合いは独演会ではないのです。
女性様、すっかり飽きていますよ。
CASE⑥
女性会員様「最近の若い子ってホント覇気が無くて。〇〇さんのところはどうですか?」
職場の話をしているようだ。
女性会員様「やってられませんよねぇ。そもそもOJTって…」
お~い、お見合いの席で職場の愚痴ですか!?
お相手男性「大変ですね。エライ立場にいらっしゃると」
女性会員様「あ~ら、課長なんて雑用の宝庫なだけ。馬鹿な部長のお蔭で部下の細かいとこまで指摘できるようにはなりましたけどね」
おだまりぃ~!
男性様のさっきの「エライ立場」発言は皮肉でしょ、感じ取ってくださいよ。
職場のお局ぶりを知って魅力を感じる男性が居るかしら?
むしろ厭われます。
ほろ、男性様が天井を見ている。