正直相談員の日々是好日@とある結婚相談所②


とある結婚商談緒に勤める私は、お見合いの立ち合いもする。
お二人のお引き合わせをして一旦退席。お飲み物とお茶菓子を持って再びお部屋を訪れるが、この時、空気が硬いようなら冗談の一つも言って場を和ませるのも役目だと思っている。今日の男性様は婚活歴が長いので、お任せして大丈夫そうだ。
相応の時間が経ったらお開きを告げにお部屋に伺う。『お話し中申し訳ございません。そろそろお時間でございます』
おやおや、緊張されていたようでお二人とも飲み物に少し口をつけただけのようだ。お茶菓子はまったく手がついていない。
双方お返事は後日伺うので、まず女性様のご退席を促し、お見送りをする。その後お部屋に取って返して男性様にご退席をお願いするのが段取りだ。
『お待たせしました。ご案内させて…いた…だき…』
テーブルの上がエンプティ。
菓子皿はレースペーパーごと、2皿ともに何も無い。それは許す。
でも、飲み物まで、2カップとも…イリュージョン!! 消えている。

婚活歴が長いとこうなるのか。
こうだから、婚活が長く続くのか。。。